第三回|炉の名残り

炉の季節は、十一月から四月まで。
やがて、その役目を静かに終えようとしています。

お部屋をやさしく暖めてくれた炉。
立ちのぼる湯気は、まるで龍のように空へとのび、
ひとときのぬくもりと安らぎを与えてくれました。

名残を惜しみつつ、
来月五月からは、風炉の季節を迎えます。

暖かくなるにつれ、
火はお客様から少し遠ざけられ、
より涼やかで軽やかなおもてなしへ。

季節のうつろいとともに、
お茶のしつらえもまた、静かに姿を変えてゆきます。